タナカ

多分めっちゃタメにならない

一大学生に押し寄せる波乱

その日は珍しく友達と食事に行くことになった。これが事のお発端である。

家にアマゾンから荷物が届いた。イヤホンの交換ケーブルと洗濯カゴである。まず前者から行くが、知っている人も多いだろうが“shure se215”というイヤホンを使っており、ケーブルが切れたので交換しようと思って買ったケーブルである。このケーブルは悪くない。前につけていたケーブルが抜けないのである。交換させてくれないのである。何も使っても取れない。100均でラジオペンチを買って、それを使ってもとれない。こうして1万円のイヤホンはガラクタとなった。そして後者である。かっこつけておしゃれな洗濯カゴを買ったせいなのか、これにはマジックテープを使う部分があるのだが、そのマジックテープがどっちも同じ面でマジックしてくれないのだ。不良品である。

もうこれで萎えた。神は僕に死ねと言っているのか。時間があったのでここで睡眠をする。

ところ変わって飲食店である。「あ、浪人なんですか、年上なんで敬語使いますね~」「え、茨城って人いるの?」「東急ハンズいったことないの、田舎者~」数々の罵詈雑言を聞きながら食べるご飯はおいしかった。

問題はここから畳みかけて起こる。食事を終えどこに行くかという話になった。結論として伏見稲荷に行くことになった。アイドルがよくインスタに伏見稲荷での写真をあげていたから、僕がごり押しした。これが失敗であった。名古屋では地震回避にアイドルが一役買ったが、今回は違った。徒歩一時間ほどで伏見稲荷につくと友人は言った、「終電で帰る」と。おいちゃっかりお前計画的な行動してんじゃねぇよ。

ここから僕の帰宅難民物語が始まる。まず、京都駅に戻ることはできたので、バイト先の先輩に送ってもらえるかお願いした。まぁここで成功したら物語にはならない。もちろん失敗である。僕が絶世の美女だったら送ってくれたのかな、なんて思う。僕と美女の共通点なんてイチゴが好きなことくらいだ。それでも先輩は親切に帰る術を教えてくれた。おかげさまで家まで歩いて1時間半の場所から歩いて30分の場所へついた。やっと帰れる。油断は禁物である。予想外の大雨が僕を襲う。そして頭は痛い。最高にロックな帰路である。ここでの救いは友達と電話をしていたこと。高校の友人は気心知れているので話しやすいし楽しい。家に着いた。1時半。明日は一限が待っている。これは安定した絶望を味わえる。

僕のすごいところはちゃんと一限に出席したことであると思う。そしてまた問題が発生した。明日提出のレポートがある。そして今日はバイトである。参りました。詰みました。